濃州関住二十三代藤原兼房作之(岐阜)

本造り庵棟 うぶ茎 板目肌、杢交じりよく練れ詰む。地沸微塵につき、細かな地景顕われ、淡く白気風の映り立つ。刃紋は互の目乱れ、丁字、尖り刃交じる。匂い口ややフックラと小沸よくつく。足、葉働き、頻りに金筋かかる。砂流しかかり、匂い口明るく冴える。本名加藤鉀一。加藤善之助寿命の門。國工院名誉会員権大宗匠、陸軍軍刀拵入り。